にしのみやデジタルアーカイブ・セレクション

ほろ酔いアート・セレクション

理屈を並べる、気が長くなる、友達を困らせる・・・。酒に酔った人の姿は今も昔も変わらないもの。西洋画法を取り入れた独自の表現で浮世絵版画界に新風を吹き込み、最後の浮世絵師ともいわれた小林清親の風刺画で、その様子を覗いてみましょう。清親の『酒機嫌十二相』のうち、西宮市立図書館が所蔵する9点を紹介します。

  • お問い合わせ:西宮市立中央図書館
三人上戸酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
三人上戸酒癖
景気がいいというのに、怒り上戸は腹を立て、泣き上戸は悲しんでいるのを見て、笑い上戸は大笑い。泣き上戸が、「私の癪(※癇癪のこと)は起こり過ぎたのだから治りやせん」と言ったのを受け、「癪が過ぎたのじゃあるまいな、酌が過ぎたのだ」と駄洒落を飛ばし、笑い上戸はますます大笑い。

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陰で腹を立つ酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
陰で腹を立つ酒癖
先輩芸者が酒に酔い、後輩芸者への日頃の鬱憤をぶちまけて大騒ぎ。後輩芸者に「そんなに角を立てて口をきくと表に人が立っていけない」と止められると、「表に人が立ったのは門(かど)を立てたからだ」と洒落を言いながらさらに大騒ぎしています。

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機嫌の宜なる酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
機嫌の宜なる酒癖
酔っ払いが、子どもたちに「舌が回らないからおかしいや」とからかわれ、「舌が回らねえでも、地面が回らあ。アハハハハ。」と」大笑い。

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つれを困らせる酒くせ
酒癖(酒機嫌十二相)
つれを困らせる酒くせ
酔っ払いをなんとか家に帰そうと、つれがあれこれと説得しますが、酔っ払いは逆らってばかり。つれが「マンテル(※ マント)やズボンで酔っては外聞が悪い」(※ 洋装は当時ハイカラの象徴だった)と諭すと、「マンテルやズボンで酔うは当前だ。酔う服(洋服)と云ふでは御座らんか」と駄洒落で切返しています。

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人に当る酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
人に当る酒癖
おかみさんが、「私は骨折り損のくたびれもうけばかりだ」と苦労話をして下人に当っています。「酒でも飲まないとやっていられない」と、下人にどじょう鍋を買ってくるよう言いつけると、どじょうは骨折に効くことから「おかみさん、骨折ですか」とおかみさんの骨折り損を骨折とかけてとぼけた返事が返ってきました。

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気の長くなる酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
気の長くなる酒癖
酔っ払いが今から外出しようとしている人の家に上がりこんで帰りません。「いつも家へ帰るとお灸をすえられる」と開き直っています。そこへ迎えに来た小僧が、下駄に灸をすえ、家の人がほうきを逆さにして長居客を追い返すおまじないを始めるなど皆で追い出しにかかります。

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理屈を並べる酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
理屈を並べる酒癖
近くに座っていた酔っ払いに文句を言おうと思ったら、知らぬ間に帰っていました。店の者に聞いてもちっとも知らなかったと言われ、「理屈があわない」とひたすら屁理屈を並べ続けます。最後に唄でも歌ったらと勧められ、もっと酔わないと唄えない、でも酔ったら唄えないとさらに屁理屈を並べます。

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独言を云ふ酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
独言を云ふ酒癖
「家を出るときに十円札がたしかにあったのだが、今ここに二円きゃあない」と酔っ払いが指折り数えて不思議がっています。そこに、飲み屋の姉さんから「まあ一つおあがりなさい」と話しかけられ、「そうか一つ上がるのか」と勘違いした酔っ払い。ますます計算がおかしくなっていきます。

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色情気付く酒癖
酒癖(酒機嫌十二相)
色情気付く酒癖
飲み屋の姉さんが、「以前、話があなたの耳まで届かないからもっとこちらへおいでなさいと言ったらお見限りだった」と客をなじっています。さらに「一ついただくともう口が軽くなって」と詫びながらも、あなたの使った盃でそのまま飲みたいなど、客を口説きながらますます絡んでいきます。

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